2022年1月25日 『冬虫夏草よ、大志を抱け』その2

N.M.I.自然薬食微生物研究所で共同研究をする前の私にとって、キノコと昆虫が合体した奇妙な「冬虫夏草」は未知なる生き物ものでした。 どちらかと言うと「得体の知れないキノコ」「生物界の無法者」のイメージでしかありませんでした。

 

近年出版された本で「眠れなくなるほどキモい生き物」(大谷智通著)の中で紹介されといる冬虫夏草を「体表に付着した胞子が発芽して、酵素でアリの外骨格を穿ったとき、アリの命運は尽きたといえるだろう。アリの体内で菌糸体がどんどん増殖していき、頭の中では脳を囲むようになる。」などの謎めいた表現をたくさん使っています。到底、キノコの可愛いらしさから程遠いものでした。

 

しかし日本冬虫夏草との出会いから、いろいろと調べていくうちに考えは一変しました。中国では漢方薬や四大名菜の一つ「虫草鴨子」の薬膳料理、高級中華料理として扱われていることや、特定の昆虫に特定の菌類だけが特異的に侵入して成長していくことで、ちゃんとした規則性を保って昆虫に寄生していることもわかりました。決して無法者ではなかったのです。つづく